この小説は、とても独特な印象を受けました。
ラノベのなかでは相当異質な部類に入ると思います。
個人的にはとても好きな作品。
みーくんと呼ばれる主人公がいまして、基本的に彼メインの視点で物語は始まります。
キーワードは誘拐。
主人公たちの過去と、現在起こっている事件とのつながり。
時々はさまれる、誰とも知れない殺人犯の内面。
物語そのものを評価しても、とても面白いといわざるを得ないです。
中でも評価したいのは主人公であるみーくんの一人語り。
これがこの作品の作風を決定付けているといっても過言ではありません。
私はこの語りにやられました^^;
いちいち表現が面白いんですよ。
人によってはくどい、と思われるような文章なのですが、そこがまたいい。
遠まわしな表現なんだけど、ひねりが加えてあって、それに気付く楽しさがあります。
本を読んでいる、物語を楽しんでいるはずなのにいつのまにかパズル問題を解いていたような達成感。
ああ、そうだ。
一つだけ、この本を読む上で参考にしてほしいことがあります。
主人公のみーくんは、正直者のうそつきです。
あくまで参考ですので、気にしないでいいです。
ただ、本を読み返さない人はこのことに注意して読んでみると違った考え方が出来るかもしれません。
この本をきっかけに、入間人間さんの作品を全部集めてみました。
他の作品のレビューもいずれおいおいしていきたいと思います。
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸 (電撃文庫)
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