2010年12月20日月曜日

シャイニングフォース・フェザー 感想

新品が900円という驚きの安さ。
お得感にせき立てられるかのように購入してしまいました。

見どころは、豪華な声優さんを使ったキャラクターの掛け合いです。
沢城さんや伊藤静さんの声は言うに及ばず、ミリアム役の伊藤かなえさんの声がつぼでしたw
あの間延びしたセリフや、その時々に場を和ましてくれる天然さんな所とか、ミリアムの声を聞くためにゲームをクリアしたと言っても過言ではありません!
だからさ、ジン、もっとミリアムにやさしくしてやれよ・・・(;`O´)


イラストレーターは、pakoさんにいとうのいぢさんという豪華な二人起用。
典型的なキャラゲーで、それ以外に見るべきところはあまり多くないのが率直な意見です。
ジャンルは爽快シュミレーションRPG・・・確かに、ストレスなくサクサク進められました。
全体でかかった時間は20時間くらいかな。
普通のRPGと比べて少ない部類に入ります。ただ、ストーリーはまだこれから続きそうな感じで終わっているので、次回作に期待といった所。
今アマゾンではすごく安い価格で販売しているので、買うなら今のうちですよ。



シャイニング・フォース フェザー










2010年12月16日木曜日

モノケロスの魔杖は穿つ 感想

伊都工平さんやっぱ好きだわー。
独特の魔法原理や世界観、よく見るファンタジーモノではあるんだけど、それだけじゃない。
細部にまでこだわった設定の数々には、毎回感心していしまいます。
魔法の説明なんてとくに凝っていて、いきなり新しい用語が出たりして読みにくいところもあるけれど、気になりませんでした。
それだけ物語に熱中していたってことなんですかね。




一見普通の世界で、どこも現実と変わらないはずなのに、主人公の立木ヒロはそこに違和感を覚えます。
そのきっかけとなったのが、真名辺麻奈との出会い。
彼女は魔法使いという、およそ現実ではありえないものであり、世界の真実の姿を彼に知らしめます。
その世界での日本は大陸の場所を南に移しており、さらに各地の小国へと分かれているというのです。今ヒロ達は天那志国(ムサシノクニ)と呼ばれる、関東の半分を占める国家におり、そこから物語が始まります。


設定が難解で理解するまで時間がかかりますが、それが物語の深みを出しています。
とくに斬新だと思ったのが国という設定。
作中では神と同義語となっており、発音上でもかみと言うことがあります。
国には最低限の構成要素があり、それぞれ王、騎士、魔術師、司祭の4つがそろうことで初めて成立します。
この国という設定が物語に大きくかかわっていくのですが、それは見てのお楽しみ。

この作家さんの作品には、他に
天槍の下のバシレイスという、こちらもまた崩壊した日本が舞台の物語を書いていました。
2巻で完結してしまっていますが、そのときからこの人の作品に興味を持つようになりました。面白かったのに残念です。


とにかく、読みにくくはあるけれど、モノケロスの魔杖は穿つは隠れた名作だと思っています。
・・・アマゾンのレビューでは辛辣な意見が多いですが、誇張している部分や間違っている所はありませんでした。ただ、あくまで全4巻を通した意見ではないので、早々に見切ってしまうのはもったいないと思います。
Xの魔王を面白いと思った方は、この作者の他の作品も合うかもしれません。
是非、読んでみることをオススメします!




モノケロスの魔杖は穿つ



2010年12月14日火曜日

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 6巻 感想

表紙をめくった所にある内容には、妹への不満と自分を奮起する文章が軽快に書かれていますが・・・
実際の京介の状態を考えると、これは動揺しているため、と推察できます。
アメリカから桐乃を連れ戻す際に言ったセリフの恥ずかしさが、今になってじわじわと彼を追い詰めている、そんな感じなのかな、なんて考えたり。

もともと仲のいい間柄ではなかった兄妹。
お互いに無視し合う冷えた関係。
光の当たる人生を歩く妹と、平凡な道を進む兄。
作中の描写ではわかりあうことなどありえない、といった風な説明がなされていて、それだけこの一年の変化が大きかったことを強調しています。

きっかけは妹から兄への人生相談でした。
高飛車な態度にいつもむかっ腹が立っていた兄でしたが、妹からの相談に真剣に取り組むことで、妹は兄を見直していきます。
今では、その関係は普通の兄妹のようになり、京介はその距離感が少しこそばゆく感じているようです。
読んでいてほほえましい光景ですが、変わったのはそれだけではありません。

一年の歳月は二人の関係だけでなく、周囲の関係をも大きく変えていきました。
初めての人生相談で出会った二人の友人が、その変化の中心にいたことは間違いないです。
彼女たちに出会えたから今の自分達がいる、そう京介は思っていて、この巻でも彼女達のために頑張っています。


桐乃も黒猫も、あんなことがあったからか、京介とどうやって接すればいいかわからず、いつもと変わらぬ態度をとっているのですが、それが京介には拍子抜けのよう。
もっと関係が劇的に変わってしまうのではないかと不安に感じていて、けれど前ほど平凡というものに固執しなくなったのでその変化に期待しつつもあり―――といった感じで物語が始まります。

それにしても京介はどんどん毒されてますねw
考えることがエロゲシナリオを基準としたことになっていたり、オタクネタがわかるようになっていたり!
いやはや、こうやってオタクに染まっていくのを見ると、なんか嬉しく思いますね・・・なんでかわかりませんが。
それに、変態度に磨きがかかってきましたね・・・!
あやせとの絡みは面白すぎて何回吹いたことかわかりませんww
変態の京介に容赦ないつっこみのあやせ、このコンビは、作中最高だと思います。
何気に似てますしね・・・スイッチ入ったときの二人って。
赤城兄と京介との話も勢いあって面白いんですけどね!
・・・な、70万か・・・てところは爆笑させてもらいました!


かつてないギャグセンスを披露してくれる今作でしたが、それだけではありません。
田村家のロックがどうしてあんなにあんちゃんになついているかや、黒猫を意識した描写、それに、桐乃の最後の言葉・・・奴肝を抜かれました。
次巻へ続く伏線もあり、桐乃の言葉もあり、期待が高まるばかり。
個人的には黒猫との話をもっと多く書いてほしいです。


俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈6〉




2010年12月12日日曜日

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 5巻 感想

桐乃が外国に行ってしまってから一月が立ち、京介はせいせいしたと思っているようですが、それは口だけで、ものすごく気にかけている様子。
他のメンツも、いきなり外国へと言ってしまった桐乃に戸惑いを隠せていません。
その間に、黒猫が、黒猫が!なんと京介と同じ学校に入学してきたりしちゃってたんですよ!
前巻での、2ヶ月後には呼び方変えるって言うのはそういうことだったんですね。
原作では、ゴスロリファッション以外の服を着ている描写は初めて。
京介に制服姿をほめられて内心喜んでいたりするのがもうたまりません。

そうそう、この巻では黒猫の本名が分かります。主要人物なのに今まで名前が出てこなかったって、新鮮な感じ。
沙織のほうもおいおい出るのかな。

この二人は、突然桐乃がいなくなってさびしがっている京介を心配して家まで来てくれたりと、とても根がいいキャラ達です。

ただ、彼女達のほうにも桐乃からの連絡はいっておらず、沙織は憤りを覚え、黒猫は落ち込んでしまっています。
もちろん内心では京介も同じ思いを抱えていたのでどうしたものか、と悩んでいる・・・
どうしようもないけど、何かしてあげられないか、その思いに囚われ過ぎて空回りしてしまうこともありました。
その時に黒猫に言われた言葉(行動?)が京介のスイッチを切り替えてくれるのですが・・・そこは原作を読んでほしいところです。
一番盛り上がりシーンなので(*^_^*)
素直になった黒猫が、黒猫が、呪い・・・うわぁぁぁぁぁ!!



4巻からプチ登場してた、赤城の妹やゲーム研部長など濃い奴らとの絡みや、京介が壊れ始めたり(笑)と、前巻よりも一層楽しめる内容になっています。
とくに、黒猫が好きな方なら必見の出来栄えだと確信しています。
それと・・・あれ、桐乃がかわいく見えてきたような・・・?
まあ、錯覚だと思っておくことにします。



俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈5〉



2010年12月9日木曜日

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 7巻 感想

ストーリー
嘘つきさんが舞台から退場、嘘つきさんに代わって、『物騙り』を任命された私の名前は大江湯女。
私が紹介する、平和な町で起こった愉快な殺人事件。



身内4人で始めるはずだった推理ゲームに突如乱入する湯女。
参加賞である鶴岡さんの右腕を携え、参加者の代理として。
所変わってまーちゃんはまた監禁事件をおこしていたり。
と、要約はこんな感じです。


・・・「嘘つきさんに代わって」
やっぱり主人公しんじゃったのかな。
全く登場しないし、表記通り湯女がずっとしゃべってるし。
まあ、嘘なんですけどねw最後のほうはちゃんと嘘つきさん本人がご登場してくれてますが、騙されたのは確かです^^;
一瞬何が何だかわかりませんでした、みーくんが出てきたときは。
え、生きてるの?全巻で死んだだろと疑問が色々と出てきて思わず全巻の杉田の自供シーン見返してしまいました。
それで人が一人死んでるのは確実ということがわかり、でもまーちゃんは監禁事件起こして湯女にストーカーされてたので彼女ではない。
みーくんが生きてる・・・いやこれ脳内再生した湯女の妄想シーンじゃねとか色々考えて読み進めてくと、どうやら海老原さんがしんだっぽい・・・おい!
初登場キャラしんじゃったよ!
主人公達と何の絡みもないところで!!


あー、愛くん生きてて良かった゜゜(´□`。)°゜。
すごい期待してたけど、妄想オチとか普通に出してきそうで恐怖でした・・・だって、生きててめっちゃくちゃうれしいのに、嘘だけどなんて言われたら・・・
ほんと、どこからどこまでが嘘かわかりづらい作品だよ。
湯女のほうも口癖の練習してたから、てっきり妄想オチの伏線だと勘違い。。。
ふぅ、読者を飽きさせない展開に脱帽です。
最近のラノベはテンプレストーリーで、何を読んでも似たり寄ったりな作品が多くある中でこのみーまーは相当異色な作品だと、改めて認識しました。
主に読者を振り回すという意味で。
この意味が読者を置いてきぼりにする、というニュアンスを全く含んでいないのが面白い面白いw
強引、かつ難解であるにも関わらず読者を飽きさせない。
エンターテイメントとは斯くあるべし。
うん、今いいこと言った。


入間人間さん、いい作品つくるなぁ。


嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈7〉死後の影響は生前